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Web会議で生活音を拾いにくくするには、まず追加の購入なしで試せるノイズ抑制の設定を使い、それでも残る音を発生源ごとに確かめてから、口元に近いマイクを選ぶのが近道です。周りの音をまったく拾わないマイクはありませんが、マイクを口に近づけ、指向性のあるタイプを選ぶと、声に比べて周りの音を小さくできます。この記事では、Zoom・Microsoft・Google・Appleの公式ヘルプと、マイクメーカーの技術資料をもとに整理します。内容は、設定の手順・発生源別の判定表・マイク3選です(2026年9月時点の情報)。
結論:設定→発生源の確認→口元に近いマイクの順で
- 設定を試す:Zoomは背景雑音の抑制を「中」「高」に上げる。Teamsはノイズ抑制(既定でオン)に加えて音声分離を試す。MacやiPhoneはマイクモードを「声を分離」にする
- 発生源を確かめる:キーボードやエアコンの音は設定で抑えやすい一方、家族の声やテレビは機能によって扱いが違う(下の判定表)
- マイクを選ぶ:迷ったら、口元との距離が一定に保てるヘッドセット。机の前で話すことが多いなら指向性のある卓上マイク
まず試す:アプリとOSのノイズ抑制と、その手順
| アプリ・OS | 機能と公式ヘルプの説明(要約) | 手順 |
|---|---|---|
| Zoom | 背景雑音の抑制(自動・低・中・高、既定は自動)。「中」はファンやペンを叩く音など、「高」はほかの人の話し声のような音も取り除く(CPUの使用率が上がることがある) | 設定 → オーディオ → マイクモードの「ノイズ除去」で、背景雑音の抑制のレベルを選ぶ |
| Teams(ノイズ抑制) | 既定でオン。デスクトップ版はオン・オフの切り替え。iOS版は「低」(ファンやエアコンなど低いレベルで続く音)や「高」(声以外のすべての背景音)も選べる | デスクトップ版:設定 → デバイス → ノイズ抑制 |
| Teams(音声分離) | AIで周囲の雑音をブロックし、自分の声とほかの音や声を分ける(管理者向けの説明) | 設定 → 認識 → 音声キャプチャの開始で音声プロファイルを登録(約30秒) |
| Google Meet | ノイズキャンセル。タイピング音、ドアを閉める音、会議室の反響音、建設現場の音などを除去する。テレビの音声や話している人の声は除去しない。使えるのは一部の有料プランなど | 設定 → 音声 → ノイズキャンセル |
| Mac | マイクモード「声を分離」。自分の声を優先的に拾い、通行する人や車の音、犬の吠え声などを抑える(2018年以降のMac) | 通話中にメニューバーのオーディオメニュー → マイクモード(macOS Sonoma以降) |
| iPhone | マイクモード「声を分離」。FaceTimeや一部の他社アプリで使える(iOS 15以降) | 通話中にコントロールセンター → マイクモード |
| Windows 11 | 音声フォーカス(Windows Studio Effects)。声を分離して背景の雑音を抑える。NPU(AI処理用のチップ)を搭載したパソコンが必要 | クイック設定のStudio Effects |
ZoomとTeamsのヘルプには、プランによる利用制限の記載は見当たりませんでした(Zoomはアプリのバージョン要件のみ)。ただし、無料プランで使えると明記されているわけでもないので、自分のアプリの設定画面で確認してください。Google Meetのノイズキャンセルは、使えるプランの一覧に無料の個人アカウントが含まれていません。
マイクを買い足したときは、アプリ側で入力に使うマイクを切り替えるのを忘れないでください(Zoomは設定のオーディオ、Teamsは設定のデバイスで選べます)。
発生源別の判定表:設定で抑えやすい音・抑えにくい音
| 気になる音 | 公式ヘルプで対象とされている例 | おすすめの対処 |
|---|---|---|
| キーボードの音 | Zoom「中」(ペンを叩く音)、Meet(タイピング音。対象プランのみ) | 設定を上げる。口元に近いマイクにする |
| エアコン・パソコンのファン | Zoom「中」(ファン)、Teams「低」(ファンやエアコン。iOS版) | 設定を上げる。ダイナミック型のマイクも選択肢 |
| ドアの開け閉め・工事の音・部屋の反響 | Meet(ドアを閉める音、建設現場の音、会議室の反響音。対象プランのみ)、Teams「高」(声以外のすべての背景音。iOS版) | 使っているアプリの設定を上げる。マイクを口に近づける |
| 犬の鳴き声・外の車 | Macの「声を分離」(犬の吠え声、通行する人や車の音) | MacならOSの機能を使う |
| 家族や子どもの声・テレビ | Zoom「高」(ほかの人の話し声)、Teamsの音声分離(ほかの音や声と分ける)。Meetは除去しない | 対象の機能を使う。単一指向性のマイクは正面を口に向けて音のする方向から外し、話さないときはミュート |
| 掃除機・救急車 | 公式ヘルプで名指しされた例は見つからなかった | ミュートを基本にし、話すときだけ解除する |
なぜ「口元に近いマイク」が効くのか
マイクメーカーのShureの技術資料は、音源との距離が2倍になると音の大きさが6dB下がる一方、部屋の反響などの周りの音はおおむね一定だと説明しています。つまり、マイクを口に近づけるほど、周りの音に比べて声が大きく入ります(この部分は資料からの筆者の説明)。同資料は、マイクは音源にできるだけ近づけるよう勧めています。
- 指向性:Shureは、カーディオイド(単一指向性)のマイクが拾う周りの音は無指向性(全指向性)の約3分の1、ハイパーカーディオイドは約4分の1だとしています。オーディオテクニカも、単一指向性のマイクは後ろからの音を拾いにくいと説明しています。単一指向性のマイクは、正面を口に向け、テレビなど音のする方向から外して置くのがコツです
- ダイナミック型とコンデンサー型:オーディオテクニカは、コンデンサー型は感度が高いぶん環境音を拾いやすく、ダイナミック型はエアコンの動作音がある部屋などでも比較的安定すると説明しています
生活音を拾いにくいマイク3選
| 形 | 例 | しくみ | 接続 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| ヘッドセット | ロジクール H390 | 長いマイクブームで口元に固定。ノイズキャンセリングマイク | USB-A(USB Type-C版もあり) | 迷ったらこれ。頭を動かしても口元との距離を保ちたい人 |
| 卓上マイク | オーディオテクニカ AT2040USB | ダイナミック型・ハイパーカーディオイド | USB Type-C | 机の前に座って話すことが多い人 |
| クリップ式 | オーディオテクニカ ATR3700 | 全指向性。口元から安定した距離で収音できる(メーカー)。口の近くに留めるほど声が大きく入る(筆者の説明) | 3.5mmミニプラグ(プラグインパワー) | ヘッドセットの締め付けが苦手な人。3つの中では周りの音が入りやすい |
1. ヘッドセット:ロジクール H390
長いマイクブーム付きのノイズキャンセリングマイクを搭載したUSBヘッドセットです(Amazonでの商品名はH390r)。マイクが口元の近くに固定されるので、頭を動かしても声の大きさが変わりにくいのが利点です。ケーブルの途中のコントロールで、音量の調節やミュートができます。USB Type-Cで接続したい場合は、USB Type-C版のH390RCもあります。
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2. 卓上マイク:オーディオテクニカ AT2040USB
ダイナミック型でハイパーカーディオイドの卓上マイクです。メーカーは「不要なルームノイズを抑え、声をクリアに収音可能」と説明しており、80Hzのローカット機能や、触れるだけでミュートできるセンサーも備えています。接続はUSB Type-Cです。口元に近づけて使うほど効果を発揮するので、アームやスタンドでマイクの位置を合わせられる机に向いています。
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3. クリップ式:オーディオテクニカ ATR3700
襟元などに留めて使うラベリアマイクです。指向性は全指向性なので、周りの音を抑えられる理由は指向性ではなく、口元に近い位置に留められることにあります。Shureの資料も、ラベリアマイクはできるだけ口の近くに付けるよう勧めています。上のShureの数字どおり、全指向性は単一指向性より周りの音を拾いやすいので、3つの中では生活音が入りやすいタイプです(筆者の説明)。パソコンの内蔵マイクより口に近づけられる、手軽な選択肢と考えてください。
接続は3.5mmのミニプラグ(3極)で、パソコン側にプラグインパワーの機能が必要です。オーディオテクニカのFAQによると、マイクとヘッドホンが1つになった4極の端子のパソコンでは、市販の変換アダプターが必要です。
価格や在庫は変動するため、各商品ページでご確認ください。会議室のように複数人で話すためのスピーカーフォンや、ノイズキャンセリングイヤホンは、テレワークの便利グッズ15選で紹介しています。
最後の手段はミュート:ショートカットを覚えておく
掃除機の音のように、設定やマイクでは抑えきれないことがあります。話さないときはミュートにしておき、話すときだけ解除するのが確実です。
| アプリ | ミュートの切り替え | 一時的にミュートを解除 |
|---|---|---|
| Zoom | Windows:Alt+A/Mac:Command+Shift+A | スペースキーを押している間だけ解除(設定で有効にする) |
| Teams | Windows:Ctrl+Shift+M/Mac:Command+Shift+M | Windows:Ctrl+スペース/Mac:Option+スペース |
Web会議の生活音対策に関するよくある質問
Q. 生活音をまったく拾わないマイクはありますか?
A. まったく拾わないマイクはありません。マイクを口に近づけるほど、周りの音に比べて声が大きく入るため、口元に近いヘッドセットや、指向性のある卓上マイクを選ぶと、生活音を拾いにくくできます。アプリやOSのノイズ抑制と組み合わせるのがおすすめです。
Q. 無料のZoomでもノイズ抑制は使えますか?
A. Zoomの公式ヘルプには、背景雑音の抑制についてプランによる制限の記載はなく、要件として示されているのはアプリのバージョンです。ただし、無料プランで使えると明記されているわけではないので、Zoomアプリの設定のオーディオの項目で確認してください。
Q. Google Meetのノイズキャンセルは無料で使えますか?
A. Googleのヘルプで、ノイズキャンセルが使えるプランとして挙げられている一覧に、無料の個人アカウントは含まれていません。なお、Googleによると、端末側のノイズキャンセル機能は、Workspaceのユーザーであるかどうかにかかわらず、ほとんどのAndroidスマートフォンで使えます。
Q. 家族の声が入ってしまうときはどうすればいいですか?
A. Google Meetのノイズキャンセルは話している人の声を除去しません。Zoomの背景雑音の抑制「高」は、ほかの人の話し声も取り除く対象としています。Teamsの音声分離は、自分の声とほかの音や声を分ける機能です。あわせて、マイクを口元に近づけ、話さないときはミュートにしておくと安心です。
まとめ:設定→発生源→マイク→ミュートの順で
- まず追加の購入なしで試せる設定(Zoomの背景雑音の抑制、Teamsのノイズ抑制・音声分離、Macの「声を分離」など)を使う
- 残る音は発生源で判断する。家族の声やテレビは、機能によって扱いが違う
- マイクは口元に近いものを選ぶ。距離が半分になれば声は約6dB大きく入る。抑えきれない音はミュートで対応する
▼この記事で紹介したマイク(それぞれAmazonの商品ページへ)
・ロジクール USBヘッドセット H390r
・オーディオテクニカ AT2040USB
・オーディオテクニカ ATR3700


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