この記事の信頼性:筆者は宅地建物取引士(宅建士)の国家資格を保有し、実際にトランクルーム投資を1年以上運用中です。この記事では、投資判断の根拠から1年間の収益実績まで、すべて実体験ベースでお伝えします。
【体験談】トランクルーム投資を1年やってみた結果
まず結論からお伝えします。私がトランクルーム投資を始めて1年間の総利益は62,000円でした。
「少ない」と感じるかもしれません。しかし、初期投資額に対する利回りで考えると、銀行預金や国債とは比較にならない水準です。一方で、当初の期待通りに進まなかった面もあります。ここからは、なぜこの投資を選んだのか、実際の数字はどうだったのか、そして何を学んだのかを包み隠さずお話しします。
私がトランクルーム投資を選んだ3つの理由
- 関西エリアで更新料がかからない物件を見つけた — 居住用不動産と異なり、ランニングコストが読みやすい
- 購入時に既に契約(客付き)があった — 初月から収益が発生するため、空室リスクを抑えてスタートできた
- 初期投資が手頃 — マンション投資のように数千万円の融資を組む必要がなく、自己資金の範囲で始められた
宅建士として不動産投資全般を勉強してきた中で、「低リスク・少額で始められる不動産投資」としてトランクルームに注目しました。月5,000円〜1万円程度の振込があれば期待リターン通りという計算でした。
1年間の収益推移と振り返り
| 期間 | 状況 | ポイント |
|---|---|---|
| 1〜3ヶ月目 | 順調に収益発生 | 既存契約があり、初月から安定 |
| 4〜6ヶ月目 | 収益が低下 | キャンペーン利用の短期退会が発生 |
| 7〜9ヶ月目 | 持ち直し傾向 | 運営会社の集客施策が効果を発揮 |
| 10〜12ヶ月目 | 安定推移 | 稼働率が回復、月平均の収益が安定 |
年間総利益:62,000円
率直に言うと、4〜6ヶ月目の落ち込みは想定外でした。原因を分析すると、以下の3つが浮かび上がりました。
- 初月無料キャンペーンの影響 — 無料期間だけ利用して退会するユーザーが一定数いた
- 区画サイズのミスマッチ — 広すぎる区画を借りた利用者が、より小さい区画に移動or退会
- アクセスの利便性 — 施設の立地・使い勝手が一部ユーザーの期待に合わなかった可能性
宅建士の視点で見た「やってよかったこと」と「反省点」
やってよかったこと
✅ 客付き済み物件を選んだこと(初月から収益発生)
✅ 更新料なしの物件で固定費を抑えたこと
✅ 運営会社に委託して本業と両立できたこと
反省点
❌ キャンペーンの契約条件を事前に精査すべきだった
❌ 区画サイズの需要調査が不十分だった
❌ 近隣の競合施設の調査が甘かった
トランクルーム投資とは?基本の仕組みを解説
トランクルーム投資とは、収納スペースを利用者に貸し出し、月額のレンタル料金で収益を得る不動産投資の一種です。マンション投資やアパート経営と比較して、以下の特徴があります。
| 比較項目 | トランクルーム投資 | マンション投資 | アパート経営 |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 50万〜500万円 | 1,000万〜5,000万円 | 3,000万〜1億円 |
| 表面利回り | 15〜25% | 4〜8% | 5〜10% |
| 管理の手間 | 少ない(委託可能) | 中程度 | 多い |
| 空室リスク | 分散される | 1室=全収入 | 中程度 |
| 入居者トラブル | ほぼなし | あり | あり |
収益モデルのポイント
トランクルーム投資の収益は、シンプルに「月額レンタル料 × 稼働率 − 運営管理費」で決まります。利用者から月額数千円〜数万円の料金を受け取り、運営会社への委託手数料を差し引いた金額がオーナーの利益です。
稼働率が80%を超えると安定した収益が期待でき、都心部の好立地なら90%以上を維持するケースもあります。私の物件では、年間平均で約75%前後の稼働率でした。
トランクルーム市場の現状【2026年最新データ】
トランクルーム市場は右肩上がりの成長を続けています。市場規模は2030年までに1,123億円、物件数17,800件、室数86万室に達する見込みです。
成長の背景には、都市部の住宅面積の縮小、在宅ワークの普及、ミニマルライフ志向の広がりがあります。特に2020年代後半は、単身世帯の増加とともに「モノは持つが、自宅には置かない」という新しい収納ニーズが拡大しています。
トランクルーム投資のメリット4つ
1. 初期費用が低い
フランチャイズ方式なら300〜500万円、屋外コンテナ設置なら1基50〜100万円から始められます。REITを通じた間接投資なら数万円からも可能。マンション投資のように数千万円の融資を組む必要がないのは、初心者にとって大きなメリットです。
2. 空室リスクが分散される
1つの物件が複数の区画に分かれているため、1区画が空いても収益全体への影響は限定的です。マンション投資の「1室空き=収入ゼロ」と比べると、リスク分散の面で優位性があります。
3. 維持管理がシンプル
入居者との契約更新交渉や設備故障対応がほぼ不要。運営会社に委託すれば、日常の管理はほぼ手放しで運用できます。私自身、本業をしながらトランクルーム投資を運用していますが、月に確認する作業は収益レポートの確認程度です。
4. 利回りが高い
表面利回り15〜25%は、不動産投資の中ではトップクラスの水準です。ただし、実質利回り(空室・管理費を加味)は10〜15%程度に落ち着くことが多いため、表面利回りだけで判断しないことが大切です。
トランクルーム投資のリスク・注意点4つ
1. 立地が収益の9割を決める
住宅密集地やオフィス街の近くは需要が安定しますが、郊外や交通の不便な場所では稼働率が伸び悩みます。宅建士の立場から言えば、物件の「商圏分析」は必須です。半径1km以内の世帯数、競合施設の数、最寄り駅からの距離を必ず調べてください。
2. 集客の難しさ
私が実際に経験した最大の課題がこれです。キャンペーンで短期利用者が増えても、定着しなければ収益は安定しません。運営会社の集客力を事前に見極めることが重要です。
3. 競争の激化
市場の成長に伴い、競合施設も増加しています。価格、利便性(24時間利用、セキュリティ)、立地での差別化が求められます。
4. 運営会社選びの重要性
管理を委託する運営会社の質が、そのまま収益に直結します。契約前に確認すべきポイントは、実績(管理物件数)、稼働率の実績値、報告頻度、解約条件の4点です。
トランクルーム投資の始め方【5ステップ】
- 情報収集と勉強 — トランクルーム経営の書籍やセミナーで基礎知識を身につける
- エリア調査 — 需要がある商圏を特定し、競合の有無を確認
- 物件選定 — 客付き済み物件を優先し、利回りシミュレーションを実施
- 運営会社との契約 — 実績のある会社を選定し、管理委託契約を締結
- 運用開始と改善 — 月次で稼働率と収益を確認し、必要に応じて施策を検討
私の場合、情報収集に2ヶ月、物件選定に1ヶ月、契約から運用開始まで約2週間でした。トータル3ヶ月ほどで投資をスタートできました。
1年運用して分かった「成功のカギ」3つ
- 客付き済み物件を選ぶこと — ゼロからの集客はハードルが高い。最初から契約がある物件なら、収益化のスタートダッシュが切れます
- 契約条件を精査すること — フリーレントや割引キャンペーンが含まれている場合、見かけの収益と実態にギャップが生じます。事前に確認を
- 長期目線で構えること — 短期間での大きなリターンは期待しにくい投資です。1年単位で収益を評価し、焦らず運用するのがコツ
よくある質問(FAQ)
Q. トランクルーム投資の利回りはどのくらい?
表面利回りは15〜25%と高水準ですが、空室リスクや管理費を考慮した実質利回りは10〜15%程度です。アパート投資(利回り5〜8%)と比較すると高い収益性が期待できますが、立地選びで大きく変わります。
Q. いくらから始められる?
フランチャイズ方式なら300〜500万円、屋外コンテナ設置なら1基50〜100万円から。土地をお持ちの方は初期投資を大幅に抑えられます。REIT(不動産投資信託)を通じた間接投資なら数万円から可能です。
Q. 最大のリスクは?
立地に起因する空室リスクです。加えて、近隣に競合施設ができる価格競争リスク、屋外型は自然災害リスクもあります。私の経験上、事前のエリア調査にどれだけ時間をかけたかが、投資の成否を分けます。
まとめ:トランクルーム投資は「堅実な副収入」を目指す人向き
1年間の運用を通じて実感したのは、トランクルーム投資は「一攫千金」ではなく「堅実な副収入」を積み上げるタイプの投資だということです。
初期費用の低さ、管理の手軽さ、本業との両立のしやすさは大きなメリットですが、集客や立地選びで手を抜くと期待通りのリターンは得られません。
これからトランクルーム投資を検討する方は、まずエリア調査を徹底し、可能であれば客付き済み物件からスタートすることをおすすめします。私自身、引き続き運用を続けながら、このブログで実績を報告していきます。
この記事を書いた人:榊 哲也|宅建士(宅地建物取引士)・キャリアコンサルタント。不動産投資とキャリア設計の両面から、30代の資産形成を実体験ベースで発信しています。
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